Q56.口唇、口蓋裂の子供が続けて同胞(兄弟姉妹)に発現する確率は?
  また、口唇、口蓋裂の人に口唇、口蓋裂の子供が生まれる確率は?

A56.

 日本人における調査では、同胞罹患率(次の子供さんが口唇、口蓋裂になる確率)は1.97パーセント、同胞再発率(口唇、口蓋裂の人が子供さんをもつときの確率)は1.42パーセントといわれています。具体的に例をあげると、アメリカにおける調査では、55人の口唇裂、あるいは口唇、口蓋裂の人から生まれた171人の子供のうち8人(四・八八パーセント)に口唇裂、口唇、口蓋裂の子供がみられました。

 このうち、お母さんが口唇、口蓋裂であった場含は6.8パーセント、お父さんが口唇、口蓋裂であった場含は3.9パーセントでした。日本人の口唇、口蓋裂の人110人から生まれた232人の調査では、発現率は3パーセントで、男性の口唇、口蓋裂の場合は2.3パーセント、女牲の口唇、口蓋裂の場含は4.0パーセントでした。これらの数値は、一般集団中の確率より高いといえますが、同抱罹患率1.97パーセントということは、100回出産すると1.97回、同抱再発率は100回出産すると1.42回ということで、いずれも著しく高いとはいえません。