<ベトナム社会主義共和国/中部>
平成16年12月17日より27日までの間、ベトナム社会主義共和国中部クアンナム省へ、医師の専門家5名および神奈川歯科大学の学生2名を派遣し、口唇口蓋裂の無料手術ならびに現地医師への技術移転を実施した。

 診療活動は前年度に引き続き、クアンナム総合病院にて行われた。同病院は、省内では最も環境の整った病院であるが、口唇口蓋裂の手術が行える歯科医師が未だ勤務していないため、患者はハノイもしくはホーチミンといった大都市まで出向かなければならないという状況下にある。

 同地域での医療支援活動は、平成13年から開始しており、今回で4年目となる。クアンナムのチームは技術移転面へも力を注いでおり、手術はこれまで、日本人口腔外科医、ベトナム人麻酔科医、ベトナム人看護師によって行う方法を徹底してきた。

 今回診察した83名の患者のうち、手術可能な患者(口唇裂36名、口蓋裂17名、その他1名)への無料手術を行った。5日間で54名の手術を行い、全患者の術後の経過が良好であることを確認している。


 今回の診療活動費用は、すべて診療隊員の尽力による寄付で賄った。今後も、クアンナムチームは自己資金による診療活動を継続していく予定である